- 食べ放題のバイキングでつい元を取ろうと食べ過ぎてしまう
- ギャンブルで失ったお金を取り返そうと、より多くのお金を費やしてしまう
- 転職したいが、今まで頑張ってきた会社を辞めることが出来ない
こういう風に悩むケースはよくあります。
これらに共通しているのは、今まで費やしてきた労力や時間、お金などを無駄にしたくないがために、合理的な判断が出来なくなっている点です。
この心理現象をサンクコストバイアスと言います。
詳しくは後述しますが、今回はこのサンクコストバイアスのメカニズムや対策について解説しようと思います。
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それでは早速参りましょう。
サンクコストバイアスとは
サンクコストとは、すでに支払って取り戻せないお金のこと。
バイアスとは思い込みや先入観のことだと思ってください。
要は、
- 今まで費やしてきたリソース(お金・時間・労力など)を無駄にしたくない!
- 無駄にするのはもったいないので、なんとか元を取ろうと固執してしまう。
- 判断を誤る!
というメカニズムです。
これだけを説明しても分からないと思うので、前述した転職を例に説明してみます。
例えば、あなたが必死に就職活動をした末に憧れの会社に入社出来たとします。ところが、入社した会社がブラック企業だったので、辞めるかどうか迷っています。
おそらくここで大半の人が、「せっかく就職活動を頑張ってきたんだから、ここで無駄にしたくない!」とその会社に固執してしまうでしょう。
ここで会社を辞めても問題ないはずですが、いざ辞めてしまえばある程度心理的な苦痛が伴うかと思います。
このように今まで費やしてきたリソースに影響されて、時に判断を誤ってしまうんですな。合理的に考えれば、今まで頑張ってきたかどうかは今後の選択に関係ないはず。ですが、人間は今までどれだけ費やしたかを基準に選択してしまうんですねー。
もちろん何を合理的な判断だと感じるかは人それぞれですが、上記で説明したように過去に費やしたリソースが今後の判断材料になってしまうということは覚えておいていいかと思います。
具体的な対策
では、サンクコストバイアスに引っかからないためにはどうすればいいのか。
一つはサンクコストバイアスの存在を知っておくことでしょう。これはバイアス全般に言えることですが、いろんなバイアスを知っておくと「あー、今このバイアスに引っかかりそうだなー」と客観的に自分を観察できるようになります。これだけでもバイアスに引っかかりづらくなるんですよねー。
もう一つの対策としては、早めに判断することです。
というのも、厄介なのが今まで費やしてきた労力や時間が多ければ多いほど固執してしまって辞めづらくなるんですよー。
先ほどのブラック企業勤めの例で言えば、1年目の人よりも10年目の人の方が辞めづらくなるということです。
なので、いざ辞めようか迷っている時は早めに決めないと、どんどん辞めづらくなるということは覚えておきましょう。
まとめ
今回はサンクコストバイアスについてまとめてみました。
このバイアスはいろんなことに応用できるかと思います。
- つまらない映画を「せっかくお金を払ったんだから」と途中で退出できない
- 本当は別れたいのに「今までたくさん彼女に貢いできた」と別れることが出来ない
など例を挙げればきりがありません。
こんな風に日常生活に当てはめてみると面白いかもしれませんねー。
ではまたー。
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